胸骨圧迫~命を繋ぐバトン~

119番を使用すると最初に聞かれる言葉があります。

「火事ですか?救急ですか?」

消防職員は消火活動だけでなく、救急活動も行います。
(たまに蛇の捕獲とかもあるけど…)

そのため一定の医療知識が必要になります。
その中で、消防職員ができる医療行為に胸骨圧迫、つまりは心臓マッサージがあります。

これは一般の方でも出来ますが、消防職員が求められている胸骨圧迫はとても質の高いものとなります。

医者や看護師が行うよりも質の高い胸骨圧迫…。
救急の最前線で戦うプライドが、そこにある。

胸骨を圧迫をする位置、リズム、押す深さ、しっかりと戻す、これらの手技を完璧に出来るまで訓練し続けます。
完全に身に付けば、何も考えなくても一定のリズムで胸骨圧迫出来るようになります。

では、一般の方がやらなければいけない場面に遭遇したらどうすればよいか。

気になる方はYouTubeを見てみましょう。
(ここは雑でごめんなさい!)
今の世の中は便利なもので、簡単に動画で調べられます。
YouTubeで「心肺蘇生」と検索すれば、最新の心肺蘇生法の動画が見つかります。

これは本当に素晴らしいことです。
1人の行動が1人の命を救う可能性を上げます。

その可能性を上げるため、今回は現場で経験した話。

①固い地面。
まずは胸骨圧迫をする場所です。

私たちが現場に着くと、ご家族や身近な方が自宅の布団の上やベッドの上で胸骨圧迫している場合があります。
傷病者の下が柔らかい素材のものだとせっかく胸を押した圧力が下に逃げてしまいます。

可能な範囲で構いませんので、固い床の上でやってあげてください。

②AEDが無いなら胸骨圧迫。
二つ目はAEDについて。

最近では色々な場所に置かれているAED。

意外と知られていないのですが、AEDは止まってしまった心臓を戻してくれる機械ではありません。
心臓が正しく動かず痙攣してしまう「心室細動」という状態の場合に、
電気ショックを与えることで本来の動作を取り戻す作用があるのです。

なので、AEDがあれば必ず心臓の動きが元に戻るという訳ではないのです。

何が言いたいかと言うと、
AEDが近くに無ければ、すぐに胸骨圧迫をしてください。
AEDを探すことに固執してしまうことがありますが、とにかく血液を循環させないと脳の細胞が死んでいきます。

脳の細胞は死んだら元に戻りません。
時間とともに後遺症が残る可能性が上がっていきます。
最悪の場合命を落とします。

兎にも角にも、胸骨圧迫をして体の血液を循環させてあげてください。

とは言うものの、正直に言うと一般の方が完璧な胸骨圧迫をするのは難しいと思います。
でも少しだけ勇気を持って行動してください。
それが本当に大切です。

最後に一つ。

命は繋がっています。

誰かが胸骨圧迫して、

救急車で搬送して、

病院で処置する。

その連鎖のお陰で社会復帰した人を見てきました。

皆さんの少しの勇気と行動で救える命があるのです。