火災で必要な体力とは~400メートル走的体力~

消防士の良くあるイメージの中に「力がある」とか「体力がある」とかがあると思います。
なぜ筋トレをするのか。
なぜ走っているのか。

それはモテたいから!
とか
暇だから!

では無いのです。
まぁそういう職員もいますが…。

実際どんな体力が必要なのか、経験談を踏まえてお話します。

まず、火災の時に着る防火衣と背中に背負うボンベ。
これで18キロほどあります。
この装備を着て走ります。

大事なのはこの走る距離です。

消防車の中にホースをたくさん載せているホースカーというものがありますが、
装備の中に20メートルのホース×10本が入っています。
このホースカーを使って延ばすと、200メートル先までホースを伸ばすことが出来ます。

何故200メートル先まで伸ばせる装備があるのかと言うと、
ご想像の通り、消防車が停まった位置から火災現場まで200メートル離れていることがあるからです。
その距離を、防火衣×ボンベの18キロを装備して走ります。

更に、約15キロほどの重さの道具を別に抱えて走ることになります。
例えばホースの先っぽとか、発電機とかライトとか…

そして、持ちきれなかった道具を取りに戻ると
片道+往復でだいたいの600メートルくらい走ります。

ええ。しんどいですとも。
しかも走る道が平坦では無いです。

坂道もあります。

さらに、マンションとか階段を走ります。
なぜならエレベーターを使うと閉じ込められる恐れがあるから。

夏場、火災があると熱中症になる隊員もいます。
目が飛び出そうなくらい走ってます。
階段を駆け上がるときは肺が破けるんじゃないかと思います。

現場で使う体力は、
瞬発でもなく長距離でもなく、中距離なのです。
しかも重い装備をつけて。

ちなみに、
陸上競技で一番きつい種目が400メートルと言われています。
無酸素運動と有酸素運動の間にあって、ペース配分を考えず走れる絶妙な距離なのだそうです。

夏の火災は本当に地獄です。

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